エレパイオ(3)
エレパイオ(2)の続きです。
エレパイオは人をあまり恐れない鳥で、むしろ興味深そうに森をゆく人の後を付いてきたりします。
私も以前、ハワイ島のマヌカ・トレイルのクレーターピットの縁近くに座って弁当を食べていてふと横をみたら、いつのまにか一羽のエレパイオが、私の手の届かんばかりの距離まで近づいていて、驚いたことがあります。
木の高いところにいることが多く観察することがなかなか難しいミツスイなどに比べると、エレパイオは森の下層部におりてくることが多いので、ハイキング中に間近で見られる機会が多い鳥です。
しかもフレンドリーな上に、顔も姿も可愛らしいので、ハワイのバードウォッチャーやハイカーの間ではとても人気のある鳥です。
エレパイオは、古代ハワイにおいても人々の間でもっともよく知られた鳥のひとつで、神聖な鳥でもありました。
特にカヌーを作る人々の守り神でした。
人々が森に入って、カヌーを作るためのコアの木を切り倒したときに、もしエレパイオが飛んできてその倒した木にとまった場合には、凶兆とされ、その木は虫がたくさんついていてカヌー作りにはよくないとされました。
おわり
日本語名:ハワイヒタキ
ハワイ語名:'elepaio
学名:Chasiempis sandwichensis sclateri(カウアイ・エレパイオ), Chasiempis sandwichensis ibidis(オアフ・エレパイオ), Chasiempis sandwichensis sandwichensis(ハワイ・エレパイオ)
分類:カササギヒタキ科ハワイヒタキ属
その他:ハワイ固有種(endemic)
